健康寿命を延ばそう・高齢者介護施設の現状
健康寿命を延ばそう・高齢者介護施設の現状
医療技術の発達により、日本は超高齢化社会になりました。しかし身の回りの事が出来ず他人の世話になっていては、自分らしい毎日を過ごせず残された人生は輝きを失ったものになるでしょう。
住み慣れた地域で健康で自立して過ごせる期間「健康寿命」を出来るだけ長くしたいものです。高齢になっても歩ける事が、身体的のみならず精神的にも重要な役割を果たしていると、切実に感じる出来事がありました。
東京都内で一人暮らしをしていた母は、90歳の時に転倒し腰椎を骨折し2カ月間入院治療を受けたが、歩行が困難になり車いすを使用するようになった。自宅での車いす生活は難しい事から、退院後の生活の場を考える必要に迫られた。
母は85歳ころから認知症の症状が進みはじめていた。行方不明になる事が多くなり日常生活の色々な場面でも支障が出るようになって、だんだん一人暮らしは難しくなっていると感じていた。88歳を過ぎたころから20以上の民間の介護施設を見てまわり、安心してお任せできる居場所を探していた。
その中で、入居者が賑やかで楽しそうに生活している民間の「グループホーム」に申し込んでいたのだが、入居希望者が多く空きが出るまで待機している状態だったので、退院後すぐの入居は望めなかった。